2月と3月の社長通信に書かせてもらった電子書籍。いよいよ大手出版社第1号として、講談社から販売される予定だ。

 講談社は20日、京極夏彦さんの新刊で15日に刊行されたミステリー小説「死ねばいいのに」を、米アップルが28日に日本で発売する多機能携帯端末iPadやiPhone、携帯電話、パソコンで読める電子書籍として販売すると発表した。国内の大手出版社が、新刊の文芸書を電子書籍端末で売るのは初めて。他の出版社も続々と参入しそうで、その第1号になる。
「死ねばいいのに」は紙の本は税込みで1785円だが、電子版のiPad 、iPhone向けは販売開始から2週間がキャンペーン価格で700円、その後は900円とした(パソコン向けは税別で同価格)。紙の本と比べて価格が安いのは、製本・印刷費、運送費、倉庫など管理費、取次会社や書店への報酬がいらないため。講談社内では議論があったが、社会的にインパクトを与えようと、紙の本の半額ほどに設定した。今後の電子書籍の値段に影響を与えるのは確実だ。(中略)
国内の出版物の売り上げは約2兆円。講談社は、電子書籍の市場規模は5年後にその1割の2千億円ほどになると見込み、作品の投入を加速させる。

(朝日新聞 5月21日発行より抜粋)

5年後に1割の本が電子書籍となる。つまり、1割の出版関係の印刷製本が消える。本に限らず、新聞が電子化されることでチラシが減り、パンフレットなども電子化されていくことは間違いない。ラジオからテレビに代わって行ったように、紙からモニターに代わる大転換期である。私たちも情報産業の最終工程にいるが、電子書籍に関わる仕事に行くかといえば、ノーである。
5月21日、22日の二日間、日創研経営研究会の全国大会が熊本で開催され、940人ものメンバーが全国から集まった。フィナーレは多くの参加者がハンカチで涙を拭きながらの感動的な大会だった。もし、内容を知るだけの目的であれば、ビデオを見ればわかる。しかし、940人が費用と時間をかけて九州まで行くのには理由がある。人は頭で知るだけではなく、心でも感じている。その心を動かすのは、音や匂いや表情などその場の空気、雰囲気である。デジタルでは伝えられないものが、人を感動させているのである。

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▲日創研経営研究会全国大会の様子

私たちは情報産業の激動期で仕事をさせていただいている。デジタルは上手に利用しなくてはいけないが、アナログな情報伝達にこだわりたい。ミューズのお客様からの自筆のお手紙に、どれほど勇気づけられているか、お客様との電話の会話でお客様にどれだけ安心を与えているか。今後、製本という強みを活かしながら、紙で人の五感に訴えていく商品を創り出していきたい。当社でなければ感動を提供できない、サービス、商品、技術を開発していかなくてはいけないと強く感じる。

6月のテーマ
計画を立てて仕事に取り組もう!

「段取り八分」という言葉がある通り、仕事の準備、手順を十分に行なっておけば、仕事は八割終わったも同然です。また、計画があれば、現在の仕事の進み具合と比べることで、問題点が見えてきます。計画を立てて、仕事を効率的に進めるとともに、自ら計画を立てて行動し、目標と結果を自己評価できるようになっていきたいものです。

 6月の方針
各グループでテーマを決めて無駄をなくそう!4ヶ月目

今月のテーマとも関係します。仕事の計画とは、次の2つを明確にすることです。
① 達成すべき目標
② 目標を達成するための手順
計画を立て、無駄をなくしていきましょう。

2010年5月24日
(株)木戸製本所 代表取締役 木戸敏雄