今年1~8月に休廃業・解散した企業が前年同期比23・9%増の3万5816件だったと今朝のNHKニュースは伝えていました。新型コロナウイルスによる業績悪化が打撃となり、年間で初めて5万件を超える可能性が高まったとのこと。全国の中小企業・小規模事業者は約358万社で、このうち1%が1~8月だけで撤退、消滅したことになるそうです。

9月16日の新内閣発足後の記者会見で、菅義偉首相は安倍政権の方針を引き継ぎ、まずは新型コロナウイルスへの対応と経済再生を最優先課題に掲げ、「国民のために働く内閣を作る」と強調しました。その中でも「デジタル化」を進めることで、日本経済を再生することを目指しているようです。

そもそも、デジタル化とは何か。JAGAT(日本印刷技術協会)のホームページにわかりやすく書いてあったので、転載します。

デジタル化と聞いてすぐに思いつくのは「アナログデータをデジタルデータに変換すること」です。音声などのアナログ信号をデジタル信号に変調することや、FAXで送っていた注文書をメールで受信するといったこともデジタル化と呼んだりします。扱うデータ自体はデジタル形式に変わっていますが、人が行うプロセスは基本的に変わりません。

もうひとつのデジタル化は「ビジネスをデジタルデータに基づいて変革し、新しい価値を生み出すこと」です。ドローンが撮影した画像から作物の病気を発見したり、スマホアプリが収集した位置情報を分析して店舗がマーケティング施策を行ったり、センサーから取得したデータから傾向を見つけることはこちらの意味合いです。

今まで人手で行っていたプロセスを効率化したり、顧客の喜ぶ体験を提供したり、大量のデータから新しい価値を見つけて新しいサービスを生み出したりするデジタル化のことを、デジタル変革、デジタルトランスフォーメーションと呼んでいます。JAGAT(日本印刷技術協会)のホームページより

最近、よく出てくるDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉も理解していただけましたか。余談ですが、最近はCXという言葉もよく出てきます。CXはカスタマーエクスペリエンスの略で、直訳すると「顧客体験」という意味になります。顧客の期待を上回るような価値を提供するという意味のようです。

木戸製本所はデジタル化の取り組みは早く、1985年にパソコンを導入することで納期の見える化をしました。今の受注管理、請求書発行の仕組みもその当時の考え方がベースになっています。ミューズでもCRMという顧客データ管理の仕組みを作り、マーケティングにも取り組んできました。しかし、どちらかというと、扱うデータ自体はデジタル形式に変わっているが、人が行うプロセスは基本的に変わらず、残念ながら新たな価値づくりまではいかなかった。これからは、「ビジネスをデジタルデータに基づいて変革し、新しい価値を生み出すこと」というデジタル化に取り組んでいく必要があります。

ミューズのお客様がコロナで句会が開けないという問題をデジタル化で解決できないか

遠方のお客様とデジタル化で会わずに安心感を持ってもらうことはできないか

丸背上製本の開発をし、webで全国に売ることはできないか

Web to print の仕組みを使って、印刷会社様の新たなビジネスを創造していけないか

個人の写真家が使えるフォトストレージシステムを構築し、感動を生み出すフォトブックが作れないか

本づくりを楽しめるカルチャースクールを創り出していけないか

本づくり×デジタル で新しい本づくりの楽しみを創り出せるように、皆さんで知恵を出していってほしいと思います。新たな価値を創り出して、人々の心と生活を豊かにしていきましょう。

8月のテーマ  商品の価値を高めよう!

500年続く企業を率いていると、「伝統が大切ですね」とみなさんおっしゃいます。もちろん伝統は大切です。けれど一番大切なのは「今」です。今、生きている皆さん、今、買い物に来てくださる皆さんに最大限の気を配り、おいしいと思っていただけるような菓子を作らなくてはならない。伝統だけでは今日の仕事はできません。今、どうあるべきかを追求していかなくてはならないと思っています。

日経ビジネスに掲載されていた500年続く老舗の「虎屋」黒川光博社長の講演記事からの抜粋です。虎屋の経営理念は「おいしい和菓子を喜んで召し上がっていただく」というもの。このワンフレーズだけです。お客様に喜んで召し上がっていただくために、常に、味も変えているそうです。

私たちのグループの経営理念は「本づくりを楽しむ」です。楽しみながら作れる本とはどんな本なのか、や客様視点で、まさにCXで考えてください。そして、私たちも仕事として、本づくりを楽しめるように、面白い商品や人に喜んでいただける商品を開発していきたいと思います。そして、現在の商品についても、改良の余地がないか、他社の商品を研究することで研究してほしいと思います。